乾くと木になる粘土、カービングクレイでウッドカービングを楽しむためのバーニング情報を紹介しています。クレイカービングは造形を粘土感覚で、仕上げはバード・フィッシュカービングと同じに行えます。カービングをより楽しく行うためのカービングペンの使い方をテストしています。バーニングの状態を画像で角にしてみて下さい。
ホーム白光マイペンでバーニング

<白光マイペンでクレイカービングをバーニング>

 

乾くと木になる<カービングクレイ>を使うと、フィギュア作成やバード、フィッシュ、動物などのカービングを楽しむことが出来ます。

もちろんカービングを行うとより精細でリアルな手作り作品を創ることができるのでよいのですが、そのためにはバーニングペンなどの機材が必要です。

今回は白光のマイペン(My Pen)アルファを使用したバーニング処理のテスト結果を示してクレイカービングを楽しむときの参考にしていただこうと思います。

<白光マイペンの商品構成です>

マイペンが出る前にはカービング専用の機種がありましたが、その機種に比べるとマイペンには次のような特徴があります。 

1.温度調節の幅が広がった

マイペン アルファは木だけでなく、彫金ワックスや皮革などのバーニングも出来ます。温度調整によって様々な部材にバーニング出来ます

2.ペン先のみの交換形式になった

3.価格的にも求めやすくなった

 <マイペン アルファの本体です>

 マイペン本体はウッドバーニングに特化した”マイペン”と温度調節の出来る”マイペン アルファ”の2機種があります。左図のものは”マイペン アルファ”です。

温度調節のある方が価格も高いですが、購入されるならばバーニング応用範囲と表現の自由性の観点からも”マイペン アルファ”をお薦めします。

 本体にある目盛(1~10)は温度の目安で、数値が大きいほど温度が高くなります。真ん中のダイアルを回転させて温度調節を行います。

バーニング用のペン組品

バーニング用のペン組品です。

ペン先はペン本体から引き抜く形で取り替えが可能です。

以前のウッドカービング・ペンのようにペン先と本体が一体となった形ではありません。ペン先そのものが発熱しますのでペン先は随時交換可能ですが、火傷などに注意しないといけませんね。

<ペン先と引きパッド>

引き抜きパッド(左図)とペン先が引き抜かれた状態の図です。

ペン先は引き抜きパッドの凹のヘコ部分でペン先を挟んで引き抜くようにします。

ペン先は全部で16種ほどありますが、全てがカービング用というわけではなく、一部は彫金のワックス用として、又はウッドバーニング用として使われるように調整されていますが、本来使用法に特別な区別はありません。

ペンスタンド

ペンスタンドはカービングやバーニングの時には必須のものです。

このペンスタンドを使用しないと作業台の焼き焦げや火事といったことになりかねません。

作業を中断するときは必ずこのペンスタンドにペンを戻すように習慣づけてください。

以下は当店販売のカービング用クレイ(カービングクレイ)の円形展示台、木、ワックスに対するバーニングテストの結果が示されています。制作の参考になれば幸いです。

<温度目盛り 6~10のバーニング状況>

 マイペン アルファにセットされているペン先/1B型-T21-B1(刃は1ミリ棒状)を使った時のクレイカービングに対するバーニングテストの状態です。ペン先にやや圧力をかけながらペン先を滑らすようにテストしています。

温度目盛り7でようやく焦げるような感じが出てきますが結果は少し斑文様がでています。

 <温度目盛り 3~10のバーニング状況>

マイペン アルファにセットされているペン先/8K型-T21-K8(ペン先8ミリの歯幅)を使った時のクレイカービングに対するバーニングテストの状態です。

中心の3~10の数字はマイペン アルファ本体の温度目盛りです。最初に瞬時において離したとき、次に数秒そのままにしたときの状態を示しています。

このテストによると、クレイカービングに対するバーニングはメモリ6~9の範囲で行うことが良いようです。目盛10ではすぐにクレイ地が焦げてしまいます。 

<温度目盛り 6のバーニング状況>

ペン先/8K型-T21-K8を使用してバーニングテストを行っています。

温度目盛りは6固定で、左から線引きの要領、1秒置く様な感じ、3秒置く様な感じ、グラデーションとして5秒くらい掛かるような要領で位置移動してバーニングテストしています

温度目盛りは6固定では、線も淡くグラデーションが少し出てますがじっくりと置かなくてはなりませんね。淡いバーニングには良いのかもしれません。

<温度目盛り 7のバーニング状況>

ペン先/8K型-T21-K8を使用してバーニングテストを行っています。

温度目盛りは7で、左から線引きの要領、1秒置く様な感じ、3秒置く様な感じ、グラデーションとして5秒くらい掛かるような要領でゆっくり位置移動しています。

線も細めで均一にてますし、グラデーションもほぼ均一かなといったところですね。クレイカービングにはこの温度目盛7を中心として薄め濃いめでダイアル操作すると良いのではないでしょうか。

<温度目盛り 8のバーニング状況>

ペン先/8K型-T21-K8を使用してバーニングテストを行っています。

温度目盛りは8で、左から線引きの要領、1秒置く様な感じ、3秒置く様な感じ、グラデーションとして5秒くらい掛かるような要領で毎に徐々に位置移動しています

温度目盛り7と同じような印象ですが、やや濃いめに線が出ました。線もグラデーションも均一に施すのははやや難しいです。線でもやや斑が出始めているのが分かります。

<温度目盛り 9のバーニング状況>

ペン先/8K型-T21-K8を使用してバーニングテストを行っています。

温度目盛りは9で、左から線引きの要領、1秒置く様な感じ、3秒置く様な感じ、グラデーションとして5秒毎に位置移動しています

線はともかくグラデーション表現はかなり厳しくなり斑がでます。素早くやれば良いのでしょうかね。

<温度目盛り 10のバーニング状況>

ペン先/8K型-T21-K8を使用してバーニングテストを行っています。

温度目盛りは10で、左から線引きの要領、1秒置く様な感じ、3秒置く様な感じ、グラデーションとして5秒くらい掛かるような要領で位置移動しています。

線も刃をおいた瞬間に黒くなるほどの温度です。グラデーションはもはや太い線になっていますね。温度高過ぎのようです。

<彫金ワックス 温度毎のバーニング状況>

ペン先/8K型-T21-K8を使用してバーニングテストを行っています。このワックスは調金でも使用できますが、NCドリルマシン用のやや硬めのワックスで、比較的温度耐性のあるワックスです。

温度目盛りは1~5で、左から線引きの要領で移動しています。概ね目盛3を基準として前後の目盛合わせで調整するといった感じでした。

この彫金ワックスとしては堅めのものですが、この結果から実用的な使用温度目盛は1~4位でしょうか。実際にお使いになるワックスで試した方がよさそうですね。

<木を使った 温度毎のバーニング状況>

ペン先/8K型-T21-K8を使用してバーニングテストを行っています。

温度目盛りは5~10で、左から線引きの要領での移動とグラデーションを行っています。目盛8又は9を基準として前後の目盛合わせで調整するといった感じでした。

木によるバーニングは、この結果からみると実用的な使用温度目盛は7~10位でしょうか。

カービングクレイは木からできたマイクロ粒子でできていますから、木よりもひとメモリ程温度低めの設定で同じ状況になることが良く分かります。

<クレイカービング フェザーバーニング例 1>

マイペン アルファにセットされているペン先/8K型-T21-K8とペン先/1B型-T21-B1を使ってクレイカービングの円形台にフェザーをバーニングしてみました。要するに線描状態の作品になっています。

羽根のバーニングにはペン先/8K型-T21-K8を使用し、温度目盛りは8です。

文字の部分はペン先/1B型-T21-B1を使用しています。

<クレイカービング フェザーバーニング例 2>

マイペン アルファにセットされているペン先/8K型-T21-K8とペン先/1B型-T21-B1を使って、クレイカービングの円形台に凸フェザーをバーニングしてみました。温度目盛りは8です。

例 1とは反対に白抜きのような形状に浮き彫りとして作ってみました。手作り感のあるフェザーの部分が少し浮き上がっています。羽筋は線でバーニングしています。

テスト結果の概略

<実用的な温度目盛の目安>

テストの結果からも分かるように幅広い素材にバーニングができることが分かりました。手作りのバーニングやカービング作品には必須かもしれませんね。

カービングクレイは木からできたマイクロ粒子でできていますが、木材よりもひとメモリ程おんどが低めで使用する方が良いようです。

手持ちに皮素材がなかったのでテストができませんでしたが、今回のテストと同様に使用できると思います。いずれにしろ、使用される素材の端材でテストされることをお勧めします。

クレイカービング温度目盛は6~ 9位でしょうか。
木材温度目盛は7~10位でしょうか。
彫金ワックス温度目盛は1~ 4位でしょうか。
  Powered by おちゃのこネット
ホームページ作成とショッピングカート付きネットショップ開業サービス