1. | | <離型材の塗布> シリコンモールドの溝に離型シリコンスプレーまたはオイルを塗布してください。 オイルの場合は少し多めに塗布してください。離型シリコンスプレーの場合はシュッと軽くひと吹きです。当店の銀粘土モールド(型)は銀粘土が半乾燥すれば自然に型から離れます。 シリコンスプレー(銀粘土用を推奨します ユニコフ製1470円など)の方が、作品の表面仕上げが綺麗です。 シリコンスプレーやオイルを使用することは、乾燥前に銀粘土作品を型から取り出すときに有効で、必須というわけでは有りませんが使用した方が失敗が有りませんのでなるべくお使い下さい。 左の図をクリックすると他の石枠モールドの情報がみれます |
2. | | PMC3、アートクレイシルバーのいずれかの銀粘土を製品の袋から取り出してシルバーコロ等で転がして皺をなくします。この作業は親指と人差し指で行ってもよいですが、捏ねるのではなく圧力をかけて丸めるという感じです。 皺はできあがった型の表面に出るので無くしましょう。
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3. | | 《ハート・フクリン石枠作り》 銀粘土にしわができないようにまっすぐモールドに詰めこんでいきます。 はじめは石枠の底面を付けずに、穴あきになるようにして空気を抜きながら詰めていくと綺麗に入ります。また、石枠の中心部分を開けて空気を抜くようにしても良いです |
4. | | <石枠に銀粘土詰め> やや多めに粘土を詰めた方がモールドに銀粘土を詰めやすいですが、最後は必ず余分な粘土をとって整形しましょう。 |
5. | | <石枠の裏面修正> 詰め終わったら石枠の銀粘土の裏面を指又はシルバーコロ等で押し圧力をかけて平らに仕上げます。モールドと銀粘土の間に空気が入ると石枠が綺麗にできません。このような場合は石枠の底面(作成中は上面の中心部)に小さな穴をあけて空気抜きをしましょう。その後、底面をつけるならその穴を塞いでおきます。 銀粘土がモールド内に行き渡るようにクロスの後面から圧力をかけるように押さえましょう。 |
6. | | <フクリン石枠の乾燥> そのまま数時間おいて自然乾燥させます。自然乾燥が変形などが生じないもっとも良い方法です。 乾燥を急ぐ場合はドライヤで乾燥させますが、若干外側に反ることがあります。 乾燥が進むと、モールドと粘土との間が剥がれてほんの少し隙間ができるのが分かります。
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7. | | 《フクリン石枠の型抜き》 完全に乾燥が終わればクロスは自然にモールドから離れます。 型から抜く場合は、割り箸を2本下に置いてモールドを逆さまにしてそのうえに設置します。
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8. | | <石枠の型抜きの仕方> 型から抜く場合は、割り箸を2本下にしてモールドを逆さまにして後ろから棒などで軽く叩きます。 型から抜けにくい場合は、もう少し乾くのを待ちましょう。 《注意》 銀粘土が割り箸にかかると割れることが有りますので、石枠にかからないように注意しましょう。 |
禁止事項 | | 本製品は破損等がなければ、何回でも同じ状態で使用することができます。破損などをしない正しい使い方をして長く使ってください。 モールドをむやみに曲げると破損することがあります。モールドは型の形状を維持するために適度な硬さを持っています。 ゴムのように無理に曲げたりしないでください。 乾燥前にモールドを曲げて作品を無理に剥がそうとすると、作品が変形することがあります。 また、乾燥後にモールドを曲げて作品を無理に剥がそうとすると、作品が変形し破損することがあります。 |
9. | | <ハート・フクリン石枠の完成> 銀粘土の石枠を、前記1~8の手順を繰り返して、3個(三つ葉)又は4個(四つ葉)作りましょう。 《ちょっとしたコツ》 石枠の底面は左図のように抜いておく方がトップが完成したときに石の発色(輝き)が良くなります。 また、石枠も作りやすく粘土もやや少なくなります。当店の石枠は焼成後に側面が垂直になるように設計されています |
10. | | 作品完成の形を決めます。いろいろなデザインを考えましょう。今回は四葉とミツバのクローバです。 まずは葉(石枠と合成石)の数を考えましょう。 1枚、2枚、3枚、4枚・・・ |
銀粘土の接着用に少量の粘土に1滴ほどの水を加えクリーム状接着粘土を作っておきましょう |
11. | | 《ハート・フクリン石枠の貼り付け》 ペースト銀粘土又は手順10で作った接着用の銀粘土をハートフクリン枠の端に盛り付けます。 PMC3、アートクレイシルバー製品のペースト銀粘土を使用することが望ましいのですが、少量の場合は手順10の代用ペーストでもいいです。 接着用の銀粘土を付けたら直ぐに手順12へ進みます。 |
12. | | 《四葉ハートクローバのデザイン》 銀粘土が乾燥する前に形を整えながらハート石枠をクローバー状に接着していきましょう。 形が決まったたら銀粘土が乾燥するまでそのままの状態で待ちましょう。 <ちょとしたコツ> 成型は両手の親指と人差し指でそれぞれハート石枠を2つずつ柔らかく左右から押さえながらゆっくり行うと綺麗に仕上がります |
13. | | 《マルカンの作成》 ここは、作品の個性を演出するところでもあります。作例では枝と葉をイメージしています。 新しい銀粘土を少し取り出して、マルカンを作るために、ひも状に銀粘土をのばします。 完成後チェーンを通しのマルカン部になります。 やや太い方がマルカンの頭で、細い方は手順12で作ったクローバの下に入れて接着する事になります。 |
14. | | 《クローバートップのマルカン完成》 手順13で作ったひもをストローなどの周りに巻き付けてマルカン部品を作ります。 このストローの部分(直径3~4mm)に完成後チェーンが通ることになります。 次にペースト状の粘土または水をマルカン部に塗ってから、クローバに接着します。 この部分は茎に相当しますが、先端部やマルカン部分に飾りを入れましょう。 |
15. | | 《クローバートップのベース完成》 マルカン部やクローバ部にお好みのデザインを施し乾燥させれば、クローバトップのベースが完成します。この例では葉っぱが付いていますがわかりますか。 《注意》 マルカン部は接着粘土を丁寧に付けて全体をしっかり乾かさないと、後で割れたりとれたりします。 左の作品ではマルカンの頭の部分に葉っぱをつけてみましたが、この部分のデザインは個性の出るところですよね- クローバの周りも工夫してみてはいかがでしょうか。 |
16. | | 《クローバートップの修正・仕上げ》 トップ全体が乾燥したら接着部分をスポンジヤスリ等できれいに仕上げます。これでマルカン付きのクローバトップのベースが完成したことになります。 《ちょっとしたコツ》 銀粘土を焼成する前に乾燥した作品を綺麗に仕上げることは、焼成後に作品を磨くよりもかなり優しい作業です。ここでギズは可能な限りなくしておきましょう。 焼成前にある程度表面を綺麗にしておくことがコツです。ただし、作品に力を入れすぎて割らないようにする事が大切です。(私もはじめの頃はよく割ったので...) |
17. | | 《合成石のセッティング方法》 石枠の内側にほんのり水を打ち石を設定しやすくします。 《ちょっと一言》 石枠の内側に少量の水を付けてから合成石をセットすると、石があまり動かず設定は楽にはなりますが、汚れの原因となる場合がありますので、この作業は必須という訳ではありません。これは接着のために行っているのではなく、焼成時にズレないようにするためです。 合成石の表面に銀粘土がついた場合は、きれいにふいておきます。 |
18. | | 合成石のエッジ(カードルといいます)は0.5mmほど有りますから、その部分をピンセットでつかむようにすると簡単に石を扱えます。 合成石の色によって作品のイメージがかなり変化しますね。このあたりは好みの問題ですから、いろいろ変化を付けてみるといいです。私は作品例の様な色合いが好みですが、ものによっては透明色とのアンサンブルというのを作ることもあります。 |
19. | | <合成石を石枠にセッティング> 石枠の形状と合成石の向きを合わせて、合成石を順次石枠にセットしていきます。作品はややアメジスト色が入っていますが分るでしょうか。 クローバの石枠部分に石をセットします。このとき石の上面が傾かないように気をつけて設置してください。 クローバの石枠は、合成石をただ石枠に真っ直ぐ載せるだけで結構です。
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20. | | クローバの石枠部分に石をセットします。このとき石の上面が傾かないように気をつけて設置してください。 合成石はクローバの石枠に真っ直ぐ載せるだけで結構です。 《ちょっと一言》 石枠の内側に少量の水を付けてから合成石をセットすると、石があまり動かず設定は楽にはなりますが、汚れの原因となる場合があります。(手順17で説明してます) また、よく乾燥させてから焼成を行ってください。 |
21. | | 《銀粘土作品の焼成実行》 焼成用具は、アートクレイ、PMC銀粘土用のどちらのものでもかまいません。焼成窯を使えば失敗はないですが、高価なので私はPMCではシルバーパン、アートクレイでは焼成アミを用いています。 《独り言》 実をいうと電気炉も持っているのですが、 ◇何しろ焼成時間が35分以上掛かる ◇焼成の状態を確認できない ◇修正などの処理ができない 等の理由で今では大きな作品を作るとき以外はほとんど使用していないんですよ~。 |
22. | | 焼成自体にコツというものはあまりないですが、あえていうなら・・・ 始めちょろちょろ、中パッパですか-!? なんだかご飯炊きのようなんですが・・本当に要領は同じです。 焼成の初めは煙りが出始めるまで弱火で、その後、中火くらいで本格的な焼成を行います。No.23の火の大きさを見てください。 |
23. | | 焼成によって合成石がフクリン石留めされます。これが当店姉妹会社(ユニコフ、実際には店長の私)が考案した実用新案なんですよぉ~。市場には当店のモールドをコピーした粗悪品が出回っています。ご注意ください。 《注意》 焼成の開始時に銀粘土のバインダ(注)が燃えてほんの少し火が出る場合がありますので、注意が必要です。 (豆知識)バインダとは純銀の粉を粘土状にするために1割ほど加えられた可燃性の素材のことで、銀粘土はこのパインダと水により粘土状になっています。 バインダは焼成の始めに燃えてしまい銀のみが鋳物の様に残って作品になります。 ですが、バインダの燃焼煙が合成石の曇りの原因にもなることがあります。このようなことのないように本説明のように石枠の底を抜いておくと良いのです。 |
24. | | 焼成の間に合成石がフクリン石枠に石留めされていきます。 石の入った作品の焼成を続けます。 ◎ガスコンロなら中火~強火の間くらいの火で7分位焼成を続け、その後作品を自然冷却します。 ◎PMCのシルバーポットの場合はポット内の火が消えるのを待ちましょう。 |
25. | | 中火で5分~10分くらい焼成している状況です。 作品は真っ赤になっていますね-。丁度いい温度です。もう少し白くなると溶けてしまいますよ。 《注意》 使用した銀粘土によって焼成時間は異なりますので、銀粘土によって要求される時間に気を付けてください。 一般に短い時間焼成よりも高温で長く焼成したほうが作品の強度が増すようです。 ガスの量を多く(火を強くする)と焼成時間も短くなりますし、固くきれいな作品になりますが、強くしすぎると過熱で作品が熔けてけてしまいます。 |
26. | | 《焼成の完了》 焼成時間が過ぎたらガスを止め、作品を15分くらいそのまま冷やします。 白い作品が完成しました(白焼き状態)。この状態は作品の温度がわかりづらく、熱いときにさわるとやけどをします。また、合成石が割れることがあります。 <ちょとしたコツ> 完成直後の作品は800℃ほどの温度です。合成石の入っているものは必ず自然冷却を行いますが、石のない作品は少しさましてから水に浸けて冷やしても良いです。 本作品のように合成石が入ったものを水などに浸けて急激に冷やすと、合成石そのものが割れてしまいますので絶対やってはいけません。 |
27. | | 《クローバ作品の磨き上げ》 焼き上がった作品が冷えてからステンレスブラシで磨いた後、スポンジヤスリの目を粗いものから細かいものに変えながら磨き込みます。 ステンレスブラシが合成石にあたっても傷にはなりませんが、なるべく石に当たらないように注意しましょう。 ステンレスブラシで磨きはゴシゴシと行ってもかまいません。 |
28. | | 《クローバ作品のヘラ磨き》 細部を磨きへらで磨いていきます。 あまり力を入れずに表面を丁寧にこすっていくと、少しずつですが表面が銀色に輝きながらつるりとした面に整えられていくのを感じてください。 銀の色は深くやや青みかがったきれいな色ですね。
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29. | | <ちょっと一言> 石枠と石枠の間などもヘラの先端付近を使って磨いていくと良いです。 平面部分はヘラの腹でこすって磨くと表面が硬くしまってきれいな銀平面が現れます。銀の光反射率は金属の中でも最高でキラキラ光ります。 また、ルーターを持っている人はここでめいっぱい使ってください。 ただし、石は磨かないように。。。。
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30. | | 《四つ葉クローバートップの完成》 クローバ全体を磨きあげたら、いよいよクローバトップの完成です。銀の色は美しいですね。プラチナのように青白く沈んでいませんよ。 お疲れさまでした。 末永く愛用してください。 シルバーは長く使用しないでいると磨いた鏡面が黄色くなってきますが、その場合はシルバークロスなどで表面をふけば直ぐに元に戻ります。 シルバーアクセサリを綺麗に使うコツはできるかぎり多く身につけることなんですよ。 使用回数が多いほど黒くなりにくいです。 |